【最終学歴】
1978年 日本大学芸術学部写真学科 卒業
【主な担当科目】
写真史I・写真史 II・ゼミナール
▼教育方針と内容
【教育方針】
<写真史II>
日本の写真史。幕末の渡来から170年の歴史をもち、我国の近代化とともに発展し今日に至る日本の写真について述べる。我国の社会と文化に深く関わり、世界に誇るべき歴史を持つ日本の写真を知り、先人たちの業績を思うとともに、芸術学部写真学科の伝統を理解してほしい。
<写真基礎演習III>
創造的な写真表現。視覚表象による記録伝達のメディアである写真の表現をより創造的に、価値の高いものにすることを目指す。また制作する写真がモノとして高い質をもつようにすることを学ぶ。そのため手作りの印画技法の実験なども行う。作品鑑賞や古典技法の実験などを通じ、写真に対する尊敬やモノづくりへの愛着を深める。
<ゼミナール>
写真の伝統と創造性。写真の歴史の中で写真家たちがどのような作品を生み出してきた、写真がどのような作品を生み出してきたか、写真がどのような過程で記録や表現のメディアとして発展してきたか、その伝統と創造性を考える。欧米の日本への影響や相互の関係も含め考察する。卒業制作あるいは論文は各人のテーマに対し、それぞれが高い成果を得るよう計画し、指導を行う。
▼研究/創作/領域・業績
研究領域は写真史、画像保存。近年は日本初期写真史を専攻し、資料調査や研究を行う。写真技術史や古典技法にも興味を持ち、日本における最初の実用的写真術であるコロジオン湿板法の実験なども行っている。
・「文化財としてのガラス乾板ー写真が紡ぎなおす歴史像」勉誠出版2017(編著)
・「写真技法と保存の知識 デジタル以前の写真ーその誕生からカラーフィルムまで」青幻舎2017(翻訳監修)
・「レンズが撮らえた日本人カメラマンの見た幕末明治」山川出版社2015(編著)
・「レンズが撮らえたF.ベアトの幕末」山川出版社2012(監修・共著)
・「レンズが撮らえた幕末の写真師上野彦馬の世界」2012(共著)
・「幕末明治期の初期写真技法の復元再生と再撮影に関する研究」
科学研究費補助金基盤研究2018-2010年度
・「幕末明治初年における初期日本写真資料の調査および復元再生に関する研究」
科学研究費補助金特定領域研究 2004-2005年度
・「熊本県文化財調査報告書大183集・冨重写真所資料調査報告書」熊本県教育庁 1999年(共著)
・「写真の保存・展示・修復」日本写真学会画像保存研究会編 武蔵野クリエイト刊 1996年(共著)
【社会活動】
日本写真芸術学会会長/(一社)日本写真学会代議員・画像保存研究会委員/(公社)日本写真協会会員