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2013年度卒業制作優秀作品

 

黄 吟茜「Letters to」2013年度芸術学部長賞受賞作品

[作者]

黄 吟茜

[作品]

「Letters to」

[解説]

作者自身の心境の変化や精神的な成長の過程を、様々な思い綴った手紙を象徴するイメージで表現した黒白作品である。高校時代の亡き恩師や、画家を目指した亡き祖父などへの思いを4章からなる構成で表現した。対象の選択や構図、撮影や銀塩印画紙によるプリントの技術も高く、心に響く優れた作品として評価された。

[受賞]

2013年度芸術部長賞受賞

 

 

山廣良輔「流浪」2013年度芸術学部金丸重嶺賞受賞作品

[作者]

山廣良輔

[作品]

「流浪」

[解説]

東京東部の下町を中心に丹念に取材した黒白フィルムによるスナップ作品である。日々変化して行く下町らしさを残したいと思い撮影している作者の気持ちが表現された作品である。東京の街を徘徊し、下町らしさの中に展開される小さなドラマを見逃さずに記録する作者の目の確かさを感じさせる秀作として評価された。

[受賞]

2013年度芸術部金丸重嶺賞受賞

 

 

町田有理「The Gift of the Magi」2013年度芸術学部金丸重嶺賞受賞作品

[作者]

町田有理

[作品]

「The Gift of the Magi」

[解説]

オー・ヘンリーの短編小説「賢者の贈り物」からヒントを得て制作された作品である。50人以上の協力者に白い段ボール箱を手渡し、彼らが独自のアイデアで段ボール箱を利用し、あるいは何かを作る様子をドキュメントしている。贈る営みを通して、他者の受容と共生という今日的な課題を提示した秀作として評価された。

[受賞]

2013年度芸術部金丸重嶺賞受賞

 

 

長谷川怜実「Catch the Light」2013年度芸術学部金丸重嶺賞受賞作品

[作者]

長谷川怜実

[作品]

「Catch the Light」

[解説]

その自然の美しいフォルムも時とともに失われてしまう野菜や果物を対象とし、「光を集める」ことをテーマに制作した作品である。野菜や果物の内部をくりぬ抜き、内部にライトを入れて、対象が光を発する効果を表現している。ユニークなアイデアと丹念な制作過程により視覚的な美しさを持つ優れた作品として評価された

[受賞]

2013年度芸術部金丸重嶺賞受賞

 

 

永井晴生「Ize Of The World」2013年度芸術学部奨励賞受賞作品

[作者]

永井晴生

[作品]

「Ize Of The World」

[解説]

東南アジア、ヨーロッパ、南米など22カ国で撮影した写真を元に、デジタル技術によりフォトモンタージュとして再構築した作品である。旅で記録した膨大なデータを整理、選択して綿密な合成作業を繰り返している。現実の光景と作者の主観が絶妙に融合し、時空を超越する異空間を異空間を表現した優れた作品として評価された。

[受賞]

2013年度芸術学部奨励賞受賞

 

 

山井美希「鉄路四七景」2013年度芸術学部長賞受賞作品

[作者]

山井美希

[作品]

「鉄路四七景」

[解説]

日本全国47都道府県の鉄道を全て撮影し、各都道府県1枚の写真で構成した作品である。風景写真的に撮影した正当的でストレートな鉄道写真で、四季の風景を織り交ぜ、自然豊かな日本を鉄路を通じて表現している。制作の為の年間を通じた計画性も高く、行動的、精力的に撮影された意欲作として評価された。

[受賞]

2013年度芸術部長賞受賞

 

 

竹野 洸「存在感」2013年度芸術学部長賞受賞作品

[作者]

竹野 洸

[作品]

「存在感」

[解説]

夜の公園の街灯に照らされた遊具を撮影した作品である。様々な人口光源に照らされた夜の公園は昼間とはまったく違った空間に変化し、音のない世界に遊具だが密かに存在している。その魅力的なオブジェの存在感を、優れたデジタル技術により的確に再現することにより、不思議な世界を表現した作品として評価された。

[受賞]

2013年度芸術部長賞受賞

 

 

髙見之陽「How to go」2013年度芸術学部長賞受賞作品

[作者]

髙見 之陽

[作品]

「How to go」

[解説]

四国八十八箇所の遍路旅の撮影行によりまとめられた作品である。夏の一番暑い時期に36日間かけて、徒歩で順拝しながら撮影を行った。各寺院や途中の遍路道、風景が的確なアングルで撮影されている。撮影技術も確かで、プリント技術のレベルも高く、しっとりとした色使いによる見応えの有る力作として評価された。

[受賞]

2013年度芸術部長賞受賞

 

 

布川大和「1/81522720min. −世界に開かれた窓の軌跡−」2013年度芸術学部長賞受賞作品

[作者]

布川大和

[作品]

「1/81522720min. −世界に開かれた窓の軌跡−」

[解説]

幕末の日米修好通商条約締結により開港された日本各地の5港の夜景を撮影した作品である。開港から現在までに経過した時間を分で示し、大きく変化した現在の様子を1分間の長時間露光で切り取っている。それぞれの港の155年の軌跡を長時間露光による光の軌跡で象徴した印象的な作品として評価された。

[受賞]

2013年度芸術学部長賞受賞